自然体験プログラムを通じて、子どもたちの「生きる力」を育む【山村留学センター三瓶こだま学園】

山村留学センター取材

全国から子どもたちが集まる「山村留学センター三瓶こだま学園」の収穫祭にお邪魔してきました!

こだま学園は、国立公園三瓶山の北麓の北三瓶地区に位置しています。
今年度は22期生となる学園生8人が、地元の北三瓶小中学校に通い、大自然のなかで自然体験プログラムと地域の方との交流活動を行っています。

こだま学園の収穫祭

こだま学園では、毎年11月に2日間にわたって「収穫祭」が開催されます。
1日目は学園生それぞれによる学習や体験の発表や劇の上演、太鼓演奏などがあり、2日目は模擬店やバザーが行われます。
この2日間は学園のOBや、普段は離れて暮らす保護者さんらも三瓶に集結。地域の人や受け入れ農家さんも集まって、いつもよりさらに賑やかです。

個人体験発表

1日目の体験発表では、学園生がそれぞれの興味のあることの体験や研究などをまとめて発表します。
三瓶の木を使ったキャットタワー、かまぼこ作り、自然の中での食べ物探しや、和紙や保存食作り、動物解体やスイーツ作り、トレイルラン挑戦について画像を見ながら解説。
どれも地域の受け入れ農家さんや事業所の協力を得て、楽しんでいる様子が伝わります。
発表の後には、見に来ていた保護者さんや地域の人から質問や感想などが寄せられていました。
休憩の時間には、学園生が作った梅干しなどの保存食がふるまわれ、どれも評判でした。発掘スタッフもいただきましたが、とても美味しかったです!

神話劇「国譲り」と「北三瓶っ子太鼓クラブ」

そして、台本をみんなで話し合って作ったという神話劇「国譲り」も披露されました。
古事記の中のお話を題材にして考えることで、県外から来た学園生が島根のことを知る機会になったといいます。
方言やキャラ設定も工夫されていて、楽しく見せてもらいました。
日本の伝統芸能にも取り組んでいて、迫力ある太鼓演奏のほかにユーモラスなドジョウ掬いなどにも拍手が送られていました。

山村留学センターとは?

山村留学センター三瓶こだま学園は2004年に開設されました。
公益財団法人育てる会から指導員・調理員の派遣を受け、1年間の長期留学事業や夏、冬の短期自然体験事業、週末のミニ山村留学などを実施しています。
学園生は、親元を離れて地元の学校に通い、受け入れ農家さんの家にホームステイをして農作業の手伝いなどを行いながら一年を過ごします。
最初はホームシックになったりすることもあるそうですが、子どもたちは集団生活の中でさまざまな体験活動を通して「生きる力」を身につけていきます。
実際、どの学園生もとてもしっかりした印象を受けました。

地元とのつながり

学園生の出身は関西や関東、九州、中国地方などその年によって違いますが、兄弟姉妹で来ている場合も少なくありません。
そのため、卒業後の進路も様々で、地元に帰って進学する人、県内の高校に進学する人、大田市内で就職する人、一度地元に帰ってその後大田市や県内に戻ってくる人もいます。
これまでに1年以上の長期留学は、延べ250人以上受け入れておられるそうです。

今回もお嫁さんを連れて大田市に戻ってきて、学園のスタッフとして働いているというOBに会いました。もちろんみんなで大歓迎!
ホームステイ先の里親さんと今でも家族ぐるみの交流を続けている方も多数います。

山村留学センター三瓶こだま学園について

会場の様子を見ていると、みんな身内のような親戚の集まりのような雰囲気を感じてほっこりしました😊
この素敵なつながりが、いつまでも続いていけばいいなと思った発掘スタッフでした。

山村留学センター三瓶こだま学園
島根県大田市山口町山口1694
TEL:0854-86-0700
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