狛鶴が迎える石見国一宮 物部神社の祈りと祭事(奉射祭・節分祭)

物部神社トップ画像取材

大田市駅から車で15分ほどの川合町にある物部神社。
石見国一宮として知られ、勝運や鎮魂、文武両道の神様として古くから広く崇敬されており、戦国時代には銀山争奪の舞台としても有名です。

鶴の神紋が見守る境内

物部神社正面
物部神社階段下

本殿は島根県指定文化財に指定されており、荘厳な春日造りの社殿はその壮麗さから出雲大社にも劣らないともいわれます。
大鳥居の前で一礼して境内へ入ると、美しい拝殿が建っています。

狛鶴正面左
狛鶴正面右
授与所
物部神社の飾り
福釣るおみくじ

参道の中央は神様の通り道とされているため、少し端を歩いて進みます。
参道には狛犬だけでなく「狛鶴」が向かいあって置かれています。御祭神の宇摩志麻遅命が鶴に乗って降り立ったという伝承があり、神様のお使いとされています。
太陽を背負った鶴「ひおい鶴」は全国唯一の御神紋です。提灯や幕、本殿の金具から、釣り竿で福鶴を釣る「福釣るおみくじ」まで、境内のさまざまな場所で鶴を見ることができます。

手水舎

手水舎には「富金石(ふきんせき)」と呼ばれる砂金を含んだ珍しい石が使われています。彫られた4つの勾玉に触れると、勝運や財運を授かれると言われていますよ。
流れる水は境内の御神井から湧き出る御神水。平安時代から枯れることなく湧き出ているそうです。ここで心身を清めてから拝殿に向かいます。
拝殿では「二拝二拍手一拝」で参拝。お願い事だけでなく、日頃の感謝や決意を伝える大切な時間でもあります。

勝石と境内社めぐり

勝石
境内の様子

拝殿と授与所の間を奥に進むと、さまざまな境内社が鎮座しています。
その一番手前には「勝石」があり、触れると勝運を授かれるとされ、受験生や試合に臨む人が多数お参りされます。
さらに進むと西五社、稲荷社、菅原神社、柿本神社、淡島社、八重山神社も。
社殿の東側には禊石や祓戸神社、東五社、乙見神社、須賀見神社、後神社、三瓶山の名前の由来になったと言われる一瓶社や、妙見神社、眞名井神社、土社、火社があります。
鎮守の森に守られた境内には落ち着いた空気が感じられます。

競走馬パーソロン号の御新馬像

西門付近には競走馬パーソロン号の御新馬像もあります。馬主の和田共弘氏が氏子だった縁で奉納されたもので、名馬シンボリルドルフの父馬として競馬ファンも訪れるそうです。

邪気を祓う弓の神事「奉射祭」

奉射祭の様子
奉射祭の様子

1月7日に行われた奉射祭は、直径1メートルの大的に神職が「鬼」と書き入れ、射手が弓で射抜いて邪気を祓う魔除けの神事です。
烏帽子(えぼし)に直垂(ひたたれ)の装束をまとった射手が弓を引き、一年間の無病息災を祈願します。
神事の後には、市内の弓友会や弓道部の生徒による競射会も開催されます。
例年は雪の中で弓を放つこともあるそうですが、今年は穏やかな天候で、長年参加している射手の方も「こんな天気は珍しい」と話しておられました。

にぎわいに包まれる「節分祭」

節分祭りの様子
節分祭の様子
節分祭の様子

2月3日に行われる節分祭では、納札所に納められた古い御札やお守り、神棚などを祓い清め、二人の射手が放つ火矢で灯された炎でお焚き上げする厄除火焚神事が行われます。
その後、鬼やらい式や豆まき、大福引大会へと続きます。
境内では赤鬼や青鬼が登場し、散歩に来ていた園児が怖がって泣き出す場面もありましたが、一緒に記念撮影をする人も多く、どこか和やかな雰囲気でした。
今年はらとちゃんも来ていましたよ。
拝殿の階段で行われた鬼やらい式では、拝殿の階段から射手が鬼門の方角に向かって矢を放つと参拝者から歓声が上がります。
いよいよ参拝者が楽しみにしている豆まきが始まると、多くの人が境内に集まり、撒かれた福豆を拾い集めます。豆は個包装になっているため安心です。
豆まきの後には大福引大会も行われます。過去にはさんべ荘ペア宿泊券、テレビ・掃除機・プリンターなどの豪華賞品が当たったそうですよ。
そして翌日は立春祭。春の始まりや新しい年をお祝いします。

物部神社について

1,500年以上の歴史を持つ物部神社。今でも年間50以上の祭事が行われており、一つ一つの祭事をとても大切にされています。
今回ご紹介したのは、今年に入って発掘スタッフがお邪魔した2つの祭事ですが、節分祭のほかにも、7月20日の御田植祭、10月9日の例大祭、11月24日の鎮魂祭などがよく知られています。
歴史ある古社で行われる祭事の風景を見ていると、昔の人々も同じ景色を眺めながら祈りを捧げていたのかもしれないと思いを馳せてしまします。

物部神社の祭事には、地元だけでなく県外からも多くの人が訪れます。
100台分の駐車場はありますが、節分祭の時は近くの川合小学校の校庭が解放されて車を止めることが出来ました。
祭事の当日は神社前の道路も案外車通りも多いので、スタッフの指示に従ってお参りください。

石見國一宮 物部神社
公式ホームページ
Instagram
住所:島根県大田市川合町川合1545
TEL : 0854-82-0644
FAX : 0854-82-9298
アクセス:
山陰自動車道 大田中央I.Cから約20分。
JR山陰本線「大田市駅」下車。バス約20分、タクシー約10分。
駐車場は境内に2カ所あり、100台駐車可能です。

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