「石見銀山の香りを探る」~植物フィールドワーク編~に参加してきました🍃

「石見銀山の香りを探る」~植物フィールドワーク編~イベント

採集した自然物からお線香を作るプロジェクトが発足し、それに伴うフィールドワークに参加してきました。

坑内に使われた薬草

石見銀山資料館に集合し全員が揃うのを待ちながら、机に準備されている葉っぱたちが気になります。
かつての石見銀山には鉱山病対策のために薬草の蒸気を坑内に送風していたという史実もあり、今回のプロジェクトはその香りを現代に再現する過程で、石見銀山と自然の関わりや香りにまつわる感覚について考えを深めるプロジェクトだそうです。

並べられていたのは大森町内で収穫した薬草です。
スイバ(酸母)、クスノキ(楠)、カタバミ(酢漿草)の生と干したもの。
間歩の中に送風する薬草の蒸気に用いられたものだそうです。

香りの表現

調香師の岡田愛里さんの案内でまず自己紹介から始まりました。参加者は職業や年齢、国籍もさまざま。香りの興味も人それぞれで、石見銀山の歴史やお香の好きな人、作る工程や素材自体に興味のある人たちが集まりました。
私自身もお香には全く詳しくないので、何が始まるのだろうとちょっとワクワク。

最初に「ある香り」をかいで言葉にして表現するというワークをしました。
漢方?スパイス?箪笥の匂い?柔らかい香り?入浴剤?過去のイメージや色で例える人も。
焚くとまた印象が変わったのですが、実はラベンダーのお香でした。
「嗅覚という感覚は人それぞれで記憶と直結しているので個人的なもの。だから表現には正解が無いんです」と岡田さん
香りの感覚はちょっと不思議だなと感じました。

大森の植物

フィールドワークにでる前に、地元出身で石見銀山資料館の吉田さんから大森町の植物について教えてもらいました。
吉田さんは30種類以上の植物でお茶を作って保存されているそうです。
そんなに種類があることにまずびっくり!
普段いかに見ていないかちょっと反省してしまいました。

植物の説明

植物を探している様子

いよいよフィールドワーク

お話を聞いてから参加者みんなで井戸神社に行きました。
芋代官と親しまれている井戸平左衛門公が祀られている神社です。
参道の階段を上ると本殿が見えてきます。
2つのグループに分かれて境内を探すことになりました。
話に出たカタバミを見つけましたが、それ以外はなかなか見つからず。
参加者同士で協力しながら集めていきました。

採取した植物

話を聞く様子

熊谷家住宅で

採集した植物を並べてみると壮観。それぞれ採集した植物を紹介。
色々な葉っぱが集まりました。熊谷家で作った野草茶をいただきながらほっと一息。

それぞれ参加者の想いを聞きながら香りを通して、こんなに身近な植物と向き合うことは無いなと感じました。
採集した植物は冬の間に乾燥を経てお線香へと仕立てられます。

今回のプロジェクトは本日のフィールドワークから始まり、
11月に採集物粉砕、
2月調香ワークショップ(2/7岡田愛里さんによるお香作り体験)、
3月に完成する予定です。

採取して並んだ植物

お問合せ

石見銀山資料館(担当:佐藤) 0854-89-0846
■プロジェクト紹介元Instagram

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